BCP(事業継続計画)の必要性は広く認識されつつある一方で、中小企業における策定率は依然として高いとは言えません。また、策定している企業の中にも「とりあえず計画を作ること」が目的となり、実際に社内の誰の目にも触れず活用されていないケースが多く見られます。
しかしBCPの本質は、単なる災害対策ではなく「企業活動を止めないための経営ツール」です。リスクを整理し、優先すべき業務や対応を明確にすることで、平時の経営判断にも大きな効果をもたらします。
私はこれまで保険会社で20年以上にわたり、多くの災害現場を見てきました。その中で強く感じたのは、事前に備えをしていた企業と、そうでない企業では、復旧のスピードやその後の業績に大きな差が生まれるという現実です。
BCPは「作ること」が目的ではありません。
企業の未来を守るために、実際に機能する形で活用することこそが、本当の価値なのです。